長時間試乗というサービスは車を買うことを考えている客層にとっては非常に有用なサービスかと思います。
その代わりに単なる無料レンタカーとして使う層がいることも否めません。
それでもサービスを行ってくれているメーカーには好感が持てますね。
CX-3/5と試乗したマツダは1日試乗で朝10時〜18時でした。
8時間はすばらしいんですが、10時開始となると乗り出しは10時半くらいからとなり、行ける場所が限られます。
前夜から貸してもらえれば言うことないんですけど。。。
で、今回試乗した三菱のOUTLANDER PHEVはなんと1泊2日で貸してもらえる。
これはすばらしい。キャンプにでも行って100Vが使える有り難さを味わってくれ!って感じでしょうか?
EVは充電設備、方法、電池切れに対する怖さ等々を考えるとまだまだ欲しくありませんが、PHEVであれば問題ありません。
むしろPHEVに乗りたい!って思ってるくらいです。
その為にか我が家の駐車場にはちゃんと200Vとして使えるコンセントを準備してあり、将来への備えも万全です。
使える日が来るのか???
とはいえ、現在買えるPHV/PHEVは少なすぎ。
プリウスPHVは電池容量が少ないし4WDが無い。 OUTLANDER PHEVはもう少し小さければってくらい大きいのに加えて予算オーバー過ぎ。予算的に100万以上は高いでしょうか。
雑誌なんかでは、三菱から次に出ると噂されているもう少しコンパクトなPHEV。 おそらくRVRあたりかと思われます。
これがすぐに出てくれれば価格次第では大本命になるんでしょうけどさすがにこれも到底間に合いそうにありません。
というわけで、まず買うことはないでしょうが、RVRの話も聞きたいし、将来のためにもPHEVというものを試してみたく試乗に申し込んでみました。
郊外な我が家の周りはトヨタ、ホンダ、マツダ、スバル、スズキ、ダイハツと揃っているんですが、なぜか三菱だけは近くにありません。
なのでちょっと離れた三菱に申し込みです。
1泊ですので、行き先は月に1度位のペースで行っている嫁実家です。
素直に行って約60kmでしょうか。道中は一般道ならば山坂道多いし、高速も使えるので試乗には持って来いです。
借りられる期間は10時から翌日17時までだったかな?
なので普通に実家に行って泊まってから翌日帰ってくるプランで組んでみました。
借りた車はナビパッケージという上から2番めの売れ筋グレードです。
パワーシートにシートヒーター、セーフティな機能等々革シートで無かったものの機能てんこ盛りです。
あとひとつ。
マツダと違って完全なレンタカー扱いのようです。 ナンバープレートも「わ」ナンバーでした。
また、事故した場合マツダは免責0円という太っ腹でしたが、三菱は対物5万、車両5万で最大10万円の費用発生があるとのこと。
ちょっとビビります。
ビビりながらもスタート。
当然電池もガソリンも満タンです。
今回もちゃんとトリップ、燃費計をリセットしておきます。
まず出だし。気持ち悪いくらい静かです。 当分はEVモードで走れるとのことです。
OUTLANDERのPHEVってのは基本電気モーターで動いて、電池容量やパワーが足りない場合にエンジンが回るそうです。
ただエンジンが回っても直接駆動するんじゃなくて発電してその電力でモーターを駆動させる。
よって動力は常に電気モーターだそうです。
EVモードでの動作距離は約60km程度とのこと。
インフォメーションが出るディスプレイにEVでの残り距離とEV+ガソリンでの残り距離の2種類が表示されます。
で、いつもなら高速を走る道のりですが、いろいろと試してみたくて一般道をずっと走ってみました。
モーターだからといってぐいぐいとくるトルク感はそこまでは感じませんでした。
もちろん十分すぎるパワー、トルクはあります。坂でもぐんぐん登っていきます。
先入観でもっとすごい加速をするのかな?って思ってただけです。
パワーの出方は車の特性から過激すぎないセッティングになっているんじゃないでしょうか。
とはいえ、このパワーの出方もモーター特有らしく気持ち悪い。
エンジン音が大きくなってからグンってくるのとは明らかに違う気持ち悪さです。
また、便利なのはBポジション (実家の)プリウスにはBが一つしか無いんですが、このアウトランダーにはB0〜B5まで6ポジションもありました。
これをステアリング裏についているパドルで操作します。
これらを調整すると少々の下り道なら速度維持走行がブレーキ踏まずに走行できます。当然回生走行。
これは素晴らしいですね。
ただ、Bでの下り走行でも、少々走ったくらいでは電池メモリが増えるくらいまでは充電しないようですね。
と走りながら徐々に電池が減っていきます。
ほとんどガソリンを喰ってないんでしょう。
このように当初は燃費計は126km/lとか3桁表示することもありましたし、その表示が落ち着いてからも50km/lとかと恐ろしい値を表示しています。
気になったのはやはりでかさ。
CX-5と同じ程度の大きさですが車幅感覚とかわかりにくかった。
アラウンドビューモニターの機能があったのでそれを見たりバックミラーで外を見たりとしたからかもしれません。
慣れれば感覚がつかめるんでしょうけどね。
他のSUVと同様に左後ろの視界も悪いです。
ユーティリティは普通かな。
荷物運びに特化してるわけじゃないですからね。
でも電動ゲートは便利そうだった。
また、これもCX-5で感じたのと同じようにサイドウィンドウの下端が高い。横の視界は悪そうです。
初日は雨模様だったんですが、雨滴感知式オートワイパーってのを初めて使ってみました。 っていうか元々AUTOになってたんで、勝手に動いたんですけど。。。
いや、拭いて欲しい時に動いて、そうでない時は動かない。パラパラ雨でしたけど、ちょうどいい使い勝手でした。
で、横浜の市街地メインで走りましたが、横浜なのでそこそこのアップダウンがあります。 それで49km時点で電池切れを起こしました。
そこからはハイブリッド走行になり、燃費表示もどんどん落ちていきます。 で、初日の走行データはこれです。 69.3km 燃費42.6km/l
ずっと一般道ですけど特に渋滞ってところは通っていません。
まぁ電池使ってるんで燃費の数字を出す意味があるのかは疑問ですけど、電池フルに加えてガソリンは1.6l使ったってことでしょうか。
電池容量は10.2kWhなので、深夜電力(12.16円/kWh)で充電したら効率とか考えるとまぁざっくり140円。 ということは、ガソリン125円で計算すると69.3km走るのに必要な費用は340円。
ガソリン燃費換算だと、25km/lってことになりますかね。 あら?意外と低いなぁ。。。
表示上EVドライブ比率87%なんですけどね。
これ、SAとかの有料充電器使ったらもっと費用かかるってことでしょうか。
で、翌日の帰路。途中約35kmほどは高速使ってみました。
前車追従型のクルコンはほんと便利ですね。
速度一定型のクルコンは今のエクストレイルにも付いてますが、ほとんど使えません。 やはりこの機能はどの車を買うにせよ欲しい機能です。
帰路ですが、実家で充電できるわけではないので、電池カラの状態からのスタートです。
となると常にガソリン使ってるわけですから、まぁハイブリッドカーみたいなものでしょうか。
出だしの一般道では8km/lとかとあれれ?な人並な燃費を表示しています。
あ、燃費計はリセットしてなかったんですが、何時間か放置すると勝手にリセットするような設定になっていたようです。
それで高速&一般道を約75kmほど走って返した時点ではこんな値でした。 14.2km/l 144.2km
燃料計も2メモリほど減っています。
トリップメーターは2日間合計ですが、燃費表示はおそらく2日目だけだと思いますので、トータルでの燃費は計算してみたところ20.9km/lとなるようです。
122円換算。電池満タン140円で計算すると、約145kmのドライブでは約18km/l相当ってことになります。
数値だけでは立派な数値ですが、費用対効果を考えると微妙なところでしょうか。
まぁつまり、電池がカラとなった場合はハイブリッド並みな燃費しか出ないということなんでしょう。
今回は渋滞が無かったからこんな値ですが、渋滞とかがあったらもっと下がるんだろうなぁ。。。
また、キャンプに行くから最初っから電池は使わずに温存しておこうとなると最初っから電池走行はできません。
ちなみにそういう設定もできるようで、走りながら充電して電池を増やすモード。今の電池容量を維持するモードってのが選べるようです。
このメリットをどう考えるかどうかでこの車の価値が変わってくるのかと思います。
ってことで、私なりの結論では、
短、中距離向きってことですね。
電池が満タンでいける範囲内(50km程度)の行動範囲であれば安く付きます。 東電の電化上手契約での深夜電力の場合、50kmが約140円で走れるのでリッター43kmくらいの燃費相当ということになります。
ただ、その電池走行距離を越える使い方をするとどんどん燃費は悪くなります。
また、宣伝されているようにキャンプでAC100Vを使いたいって人は電池を温存していないといけないですから、その分燃費は悪くなります。
今回は渋滞なく、且つエアコンも殆ど使ってなかったので、平均ではもっと燃費は悪くなるかと思います。
そこをどう考えるかってことでしょう。
まぁ電池が無い場合でも、このサイズのSUVにしては燃費が良い方かとは思います。
走り、トルク感等々は満足。
取り回しの悪さ、重さは感じるけど、まぁ許容範囲内か。
でみて、100万プラスってのはちょっと考えられないなって結論になりました。
まぁもともと予算オーバーでしたけどね。
あーお金あったらこれ欲しかったなぁってほどにはなりませんでした。
もう少し技術進化して欲しいところです。
まぁあとは充電設備の充実ですね。
充電に10分20分とか待ってられません。
その間どこかに行けるようならまだ考えもしますが、充電終わってるのにずっと放置とかって自分の性格上出来ないですしね。
気軽に充電できればまた別になるかと思いますが、しばらくはPHEVはないなーってことです。
さて、試乗後ですが、RVRが出れば考えるけど、OUTLANDERは高くて予算オーバーってのは伝えてあったんですが、お約束で商談になります。
まず下取りとしての査定費用。これがスバルとほぼ同じ金額。
ってことは20万も低い提示しかしない日産ってどういうことなんでしょうか?
この費用を聞いてもエクストレイルHVがどんどん遠ざかります。
費用高いということで、残価設定型ローンで月々2万円しか高くなりませんよとか、なんとかして安く見せかけるような売り込みをしてきますけど、残価設定型ローンなんて怖くて使いたくありません。 とはいえ売る気はないのか、値引き額の提示は無し。 補助金がいくらとか、何年間かは自動車税が0になるのでその費用とかっていう金額の合計で値引いたかのようなお得ですよ計算に持って行きますが、想定している車の費用とくらべても遥かに高いので話に乗れません。
また、次期RVRも2年後に出てるかどうかわからないくらい伸びてると言われて意気消沈です。
そのしばらくの商談の後、開放されて無事帰宅です。
買う気がないのなら試乗するな!って思われるかもしれませんが、RVRのディーゼルなりPHEVが近いうちに出るんなら考える!って気持ちはありました。
話の中で次期RVRはPHEVより先にディーゼルがでるなんていう興味湧く話もでましたが、今回の車検を受けて乗り続けたとしても次の車検にすら間に合わないかもって言われたらさすがにちょっと考えられませんね。